「髪の量が多くて、広がるから梳いてもらったのに…余計に扱いにくくなった」
実はこれ、美容室でよくある失敗です。
髪の量が多い人にとって「梳く」という選択は、
やり方を間違えると
・パサつく
・広がる
・まとまらない
・毛先がスカスカになる
といった原因になります。
結論から言うと、
髪が多いからといって、誰でも梳けば良いわけではありません。
この記事では現役美容師の視点から、
・梳くべき人
・梳かない方がいい人
・髪質別の毛量調整の考え方
をわかりやすく解説します。
髪が多い人は本当に「梳く」べき?
髪を梳くのは悪いことではなく、量を調整したり動きを出したりするのに大切な方法です。大事なのは 「やりすぎない」ことです
美容室で「髪の量を減らしてください」とお願いすると、梳きハサミで軽くしてもらうことが多いです。適度に梳くと髪が扱いやすくなるのですが、やりすぎると逆に困ったことが起こることがあります。
髪を梳きすぎない方がいい理由を5つ紹介します。
髪を梳きすぎると起こる5つのデメリット
1. 毛先がスカスカになってパサパサに見える
髪を梳きすぎると、毛先の厚みがなくなってしまいます。その結果、まとまりが悪くなり、乾燥しているように見えてしまうことも。特にロングヘアは毛先が寂しくなりやすいので注意が必要です。
2. 広がりやすくなる
「量を減らせば広がらない」と思うかもしれませんが、実は逆。毛先が軽すぎると、湿気や摩擦で髪が広がってしまいます。クセ毛の人は特に扱いづらくなることがあります。
3. ダメージが出やすい
梳いた部分は髪が細くなっているので、熱や摩擦に弱くなります。そのせいで切れ毛や枝毛ができやすくなり、髪のダメージが進みやすくなります。
4. スタイリングがうまくいかない
毛先が軽すぎると、コテで巻いてもすぐ取れてしまったり、ワックスをつけても形にならなかったり…。せっかく頑張っても思った通りに仕上がらないことがあります。
5. 髪を伸ばしている人には不向き
髪を伸ばしている途中で毛先が薄くなっていると、全体のバランスが悪くなってしまいます。結局「毛先が気になるからカットしないと…」となり、思うように伸ばせないことも。
そもそも「梳く」とはどういう技術?

元々昔は、目の粗い梳きくしで、髪の汚れや油を落として滑らかにする事が髪を整える方法でした。それをする事によって、髪の毛がすっきりして、ボリュームが落ちる事から、
『梳く』 = 髪の量を軽くして減らす
が定着して、『梳く』という言葉が使われているのではないかと言われています。
だから元々が『梳く』という言葉が
「髪の量を少なくする」という意味では無かったようです。
髪が重たい⇒軽くしたい
そうなるとカットでオーダーするのは、『梳いてください』となると思います。
その『梳く』というのは、本当に希望の軽さに出来るか美容師さんによって少し差が出てくる技術なのです。
上手に梳くとは、いったいどういう事なのでしょうか?
梳く時に使う道具『梳きハサミ』セニングシザー

梳きハサミは、美容師の専門用語で「セニングシザー」と呼ばれています。
セニングシザーは刃が2枚あり、そのうち片方が櫛のような形状になっていて、ギザギザの隙間に入った髪は切れず、山の部分だけがカットされる仕組みです。
「髪を梳くと傷みやすい」と言われることがありますが、これはセニングシザーの構造によって、髪が中途半端にカットされてしまい、細かい毛先が枝毛になりやすくなる場合があるためです。
そのため、力任せに何度も梳いたり、無理にハサミを振りながらカットすると、髪に負担がかかりやすくなります。
髪をちぎるような切り方にならないよう、丁寧にコントロールして使うことがとても重要です。
また、セニングシザーには「どれくらいの毛量をカットできるか(%)」の違いがあり、髪質・毛量・デザインに合わせて使い分ける必要があります。
髪質によって梳き方は変えるべき

髪の量が多いからといって、すべての人に同じように「梳く」カットをしてしまうと、逆に扱いにくくなることがあります。
実は、梳き方は髪質やくせの強さ、これまでの施術履歴によって大きく変える必要があります。
たとえば、直毛で髪がしっかりしている人の場合、適度に毛量を調整することで軽さが出て、スタイルが扱いやすくなることがあります。
一方で、くせ毛やうねりがある人の場合、表面や毛先を梳きすぎると、まとまりが悪くなり、かえって広がりやすくなるケースが少なくありません。
また、縮毛矯正をしている髪は、見た目はストレートでも内部のダメージレベルや水分バランスが不安定なことがあります。
この状態で強く梳いてしまうと、毛先がスカスカになったり、ツヤが出にくくなったりと、縮毛矯正の仕上がりに影響することもあります。
だからこそ、毛量調整は
「髪の量が多いから梳く」
という単純な判断ではなく、
・髪質
・くせの有無
・ダメージレベル
・縮毛矯正やカラーの履歴
こうした要素を総合的に見たうえで行うことが大切です。
hair salon Aliceでは、カウンセリング時に髪の状態を細かく確認し、必要以上に梳きすぎない毛量調整を心がけています。
ただ軽くするのではなく、「まとまりやすさ」と「扱いやすさ」を重視したカットをご提案しています。
梳く技術は色々な方法がある
特許取得カット『フレンチカットグラン』

今まで話してきたのは従来のカットの考え方ですが、新しいカット方法で根元から梳くということを可能にした技術があります。
それが『フレンチカットグラン』です。
フレンチカットグランの一番の醍醐味は、根元から梳いて量を軽く出来て、毛先に厚みを残すことです。

普通のカットなら梳きハサミをいれた場所から毛先の方は急激に軽くしてなるので、毛先が軽くなりすぎてスタイルのバランスを崩します。
でもフレンチカットグランは、特別なハサミを使って、根元から毛先まで自然なグラデーションで軽くすることが出来ます。
そして梳いた短い毛が束になって出てこないから、根元から梳くことが出来るのです。
フレンチカットグランは、世界数か国で特許を取得しているカット技法で、認定サロンでしか施術を受けられません。
Aliceはその認定サロンになっていますので、髪質・クセ・施術履歴を見極めた上で、
本当に必要な場合にのみ使用させていただいています。

たまに認定サロンではないのに、フレンチカットグランと言って、施術をしている所もあるみたいなのですが、普通の梳きハサミで根元から梳かれると、チョンチョンの短い毛が飛び出してくるので、必ず認定サロンでないと大変なことになります。
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